〈より〉安全な空間ポリシー

FLARE( For Liberation, Autonomy, Resistance, Exodus )in the Void  より
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「〈より〉安全な空間ポリシー」
 (翻訳・暫定版)

http://flareinthevoid.wordpress.com/2007/09/01/safer-spaces-policy/ にオリジナル英語版
http://media.sanpal.co.jp/no-g8/?q=node/30に日本語訳掲載

わたしたちは協働してスペースを創りたい。安全だといえるスペースを。わたしたちの物語を、わたしたちの経験を、わたしたちの痛みと怖れを互いにリスペクトするスペースを。自分たちの特権を問い直し、そしてわたしたちの関係性と交流において、抑圧、攻撃、周縁化、不平等のない世界に向けて生きるための空間を開きたい。これはサバイバーを中心に据えた空間である。

わたしたちは、今日この場所に人びとを参集させたいくつもの旅に敬意を払いたい。わたしたちはすべての人にとって完全に安全な空間などないことを認めなくてはならない。しかしながら、自分たち自身で組織すること、自らの気づき、自らの態度に挑む意思を通じてわたしたちが<より安全な>空間を創造<できる>ことを確信しなくてはならない。

このラディカルな空間創出の作業と平行して、わたしたちは自らの特権を問い直す必要がある。こうした特権があなたの周りの人びとにどういった影響をもたらすのだろうかと。あなたはしゃべりすぎていないか? あなたは議論を仕切っているミドルクラスの男か? 女の上に立ちはだかる男か? しゃべりすぎている高学歴の女か? まわりを見回して、誰の声が聞かれていないのかを考えてほしい。他の人がしゃべることのできる空間を開く努力をするのかどうか、それはあなた次第である。

わたしたちのネットワークの新たな力を協働して生み出し、育てていくために、わたしたちはここに集まった。このネットワークが正しい方向に育つように、互いに関わりあいながら問いを投げかける必要がある。資本主義と家父長制の中で自己形成し、そこに参加してきたわたしたちのあり方を見据えるために。

わたしたちは自らの欲望を学びなおし、真に欲するものを夢見るために、資本家、レイプ犯、人種差別主義者、女性嫌悪、同性愛嫌悪に挑戦したい。わたしたちはこの作業を共に行いたいと望んでいる。

わたしたちはあらゆるセクシュアリティ(クイア、レスビアン、ゲイ、ヘテロ、バイ、アセクシュアル、(セクシュアリティについて決定保留中、など)を祝福するためにここにいる。

わたしたちはジェンダー・アイデンティティの幅広さ(男性アイデンティティ、 女性アイデンティティ、トランス、インターセックス、ジェンダークイア、ftm、mtfなど)を祝福するためにここにいる。

誰かのジェンダー・アイデンティティを決め付けるのはやめよう。はっきりしないならば聞いてみればいいこと![プライバシーに立ち入ることにならないのか?]二元的ジェンダーの考え方がどれだけわたしたちの言語に埋め込まれているのかに敏感になろう。「彼」「彼女」を「they」に言い換えてみることをしてみよう。[英語圏のコミュニケーションに特有の問題]

わたしたちがここに結集したのは、スペースを共有し、わたしたちの可能性と力の及ばないことを認識し、共に生きる方法を見出すためである。わたしたちはこれまで聞き取られることのなかった人、これまで居なかった人、これまで忘れられてきたひとのための空間、そして、コミュニケーション(言語/理解)の違いが切り捨てられない空間を作るためにここに集まった。

この土地の先住民族の文化と物語そして要求を尊敬する枠組みの中に埋め込まれた、変革に向けたわたしたちの多様な考えと新しい存在様式をいかに確かなものにできるのかを探求するために、わたしたちはここに集った。先住民族の主権を認めることと共存する、自己組織的社会をわたしたちはどうやって創造することができるのか?

【1】〈より〉安全な空間とは何かについての5項目
①他者の身体的、精神的、感情的領域/境界を尊重する
②他者の領域/境界を触れるあるいは横切る前に必ずはっきりした口頭の同意を得る
③すべての人の意見、信仰、(精神的、身体的その他の)存在の異なる在りよう、そして異なる見解を尊重する
④自らの行動とそれが他者に及ぼす影響に責任を持つ
⑤自らの安全に責任を取り必要なら支援を求める

【2】〈より〉安全な宿
泊まるところがないとき、また/あるいは、必要に駆られて/やむを得ず/あいまいな判断から誰かと泊まる場所を共にすることになった場合、望まない/合意の無い性的関係の多くが生じていることをわたしたちは知っている。泊まるところがない不安な状況にある人は、提供されれば泊まり先がどこであっても、あるいはベッドのシェアであっても簡単に承諾することをわたしたちは知っている。

このため、FLAREの期間中泊まる場所が必要な人には誰にでも、(より)安全な宿を提供したい。結集の期間中に宿探しのサポートを得るには会場入り口のインフォデスクに尋ねてほしい。いつでも利用可能な電話連絡先も用意される。

結集の期間中、共同宿泊所も提供されることになっている。ここには女性専用の宿泊スペース、家族/子ども用宿泊スペース、トランス/クイア宿泊スペースが含まれるだろう。

結集の日に近くなってからチラシやFLAREのウェブで詳細を告知します。

【3】DIY育児
子どもがいる人も楽しんで行動に参加できるよう準備します。親だけが運営に関わるのではない託児をしたい。ローテーション運営になるので、ぜひみんなの協力を。

【4】コンバージェンス・スペースと宿泊スペースへのアクセス
廊下と階段に何らかの措置を講じます。障害者用トイレについての情報はコンバージェンスの直前にウェブと印刷物で告知します。パンフレットにはこの情報が間に合わなかったことをお詫びします。

【5】警察についてのポリシー (実際的な対応と感情について)
スペースの安全を保つ重要な要素は警察を締め出すことで、NPP―No Police (pigs) Policy―を付け加えることに意義があるはずだ。わたしたちはこのスペースに警察を入らせない。

もし警察が来てもドア越しに応対しない。まわりの人に知らせて大至急会議を開くべき!もし警察が令状をもって現われたら、令状を読んで記載情報が正確が確認する。弁護士の●●●に電話(xxx)かメール(yyy@)で適切な法的助言を求めることも出来る。

【6】私服と〈治安〉について
わたしたちは開かれていて排他的ではない空間を創りたい。わたしたちはこの集まりに私服がいる可能性を織り込む必要があるが、だからといって、見かけや服装を根拠に誰かをおまわり呼ばわりすべきではない。

私服を怖がらなくてもいいように、どのように一般的な安全な文化を作るのかを考える必要がある。こんな提案をしたい。

① 相手を確かめずに他人の名前や連絡先を教えない。連絡先を教える場合は、公表されているものを教えるか伝言を預かる。
②連絡先一覧は安全なところに管理する
③特定の行動や計画への個々人の関与について話さない
④法に触れる(可能性のある)行動へのあなたの、あるいは他の人の過去あるいは今後の参加について聞かない・話さない
⑤人と話すのは知る必要のあることを中心に
⑥FLAREでの写真撮影は禁止。
⑦G20と「犯人探し」から学ぶべし。

【7】苦情委員会
FLAREの苦情委員会の設置を呼びかけます。各アフィニティ/地域/友人グループからミーティング参加者を一人出して、可能な支援の戦略について話すことを求めます。これまで「より安全な空間safer spaces」の組織化に関わったことのない人の参加を奨励します。

苦情委員会グループとはFLAREで問題を経験した人のために、だれでも利用できる集団として存在します。あなたの問題が大きいか小さいかは問題ではなく、あなたの問題が聞き届けられ尊重されることが大事だとわたしたちは考えています。わたしたちの役目はあなたの話を聞き、あなたが望む問題表明の方法をあなたと共に探ることにあります。

わたしたちは、個人的苦情がわたしたち全体の関心であることを認識することが重要です。ラディカルなコミュニティを創っていくには、わたしたちの個人的生活と関係性そしてわたしたちが互いに関係しあうあり方が、(わたしたちの)資本主義への批判と同じように政治的であることを認識することが要求される。わたしたちは[APEC行動の]週末、夜間も含めて待機します。どのようなニーズであっても、わたしたちはあなたからの連絡を歓迎します。

【8】苦情とは何か?
苦情は抑圧、差別、ファシリテーターとその他参加者との対立といった個人間の問題をめぐって起こりうるかもしれないし、このスペースに持ち込まれた誰かの人生上の問題に関連するものかもしれない。苦情委員会は専門家ではないが、本期間のわたしたちの主要な関心は、ここにいるみんなが安全でくつろいでハッピーである(wellbeing)ように責任を持つことである。苦情委員会は話を聞き、インフォーマルな調停と仲裁を含む丁寧かつ極秘の支援も提供します。

【9】理解と尊敬
苦情委員会はより安全な空間ポリシーに書かれていることを実現するために働きます。ここにいるみんなが「より安全な空間ポリシー」を読んで、それが単なる規則一覧以上のものであることを認識することが非常に重要です。それは個人的変革、問いかけることへの取り組みであり、したがって社会変革なのです。それは個人的革命についての考えなのです。

【10】相手を尊重しない態度

「より安全な空間に向けたポリシー」に一致せず、他者を不安にさせるいかなる態度もFLAREでは許容されない。このヴィジョンに一致しない態度はいかなるものでも起きた場合には、わたしたちFLAREの苦情委員会が当該の意向に沿って状況に対応する。当該の意向があれば警察の介入もありうる。不適切な態度とは、これに限らず、他者の個人的空間と境界を尊重しない、空間を支配する、他者への攻撃的、抑圧的言語、強制、操作、その他の形式の身体的虐待、身体的あるいは性的脅迫あるいは暴力、アルコールあるいはドラッグなど他者への不安と迷惑を及ぼしうるものの乱用。

【11】情報について
苦情担当者は今週末の間待機しています。コンバージェンスで自己紹介しますが、もし担当者が分からなければ、あなたからもインフォデスクあるいはFLAREの電話連絡先にて問い合わせが可能です。

わたしたち担当者はワークショップ等に出ているかもしれませんが、苦情があればいつでも相談してください。もしも担当者に相談するのがためらわれるようならば、安心して話せる人に話して、その人を介してわたしたちに支援や助言を求める方法もあります。電話でわたしたちに連絡を取ることもできます。

[女性3人、男性1人の名前と連絡先]

その他のサポート[以下の電話連絡先を列挙]
① Lifeline(24時間)
② Direct Line(麻薬・アルコール)
③ ニューサウスウェールズ州のレイプクライシスセンター(24時間)
④ ゲイ・レズビアン・バイセクシュアル・トランスジェンダー電話カウンセリング&情報
⑤ ゲイ・レズビアン電話カウンセリングサービス

【12】より安全な空間について補遺
わたしたちが「安全」ではなく「より安全な」と言うのは、すべての空間があらゆる人にとっていつでも安全な空間とは限らないことを認識してのことである。しかし、共同して<より安全な>空間を作るために、わたしたち自身の行為と他者の行為を継続的に問いかける作業をしたい。

より安全な空間へむけたポリシーとは規則集ではない。これは他者が何をしろとあなたに課す規制やガイドラインではない。これは安全についての夢であり展望である。ある空間において、恐怖なしに、あなたが本当は望んでいないのに消えたり、立ち去ったりすることなく、より安全で、くつろげて、支援されていると感じることができて、自由と自律を感じることが出来るために。

ある空間においてより安全であるとは、一体どのようなことであって、どのように感じられるのかについてのアイデアがこのポリシーなのである。

このポリシーはあなたがそうした空間を想像することを望んでいる。安全を想像し、あなたの夢を実現するために必要なことを考えてほしい。それはまた、あなたの特権、行為、言葉、そしてそれらが他者に与える影響を考えることも求めている。自明なことのさらに先を見ること、あなたが他者を安全ではない気持ちにさせるかもしれないという可能性に心を向ける、<それは許されない>ことだと認識し、それを問い直し変えること。

そのひとたちが望むもの、必要なもの、欲望するものを求めて、いやだ、やめて、という意思表示が、安全でないと感じたときにそれを発話することが、そして他者がしていることへの対峙が十分に安全だと感じられる環境を作ること。

そうなのだ、この夢は紙に書かれるかもしれないことをはるかに越える。安全とはいわゆる「ラディカル」なコミュニティの根本的要素だという考えを拒否すること。安全をもたらすには継続的な個人的批判、評価を欠かすことが出来ない。

なによりも、より安全な空間ポリシーは、別の世界に向けたわたしたちのビジョンが自らに課すラディカルな自己批判的人間になることを求める。

そういうわけで、以下はうんざりするリストではない。そんなはずはない。安全とは紙に書かれたものではないのだから・・・それよりむしろ、わたしたちが安全を夢見るときの何かなのだから。

【13】他者の空間の尊重
他者の空間を尊重すること。空間が意味することは、会話の空間、ダンス・フロア、移動する空間、静かであるべき空間、その人がその人として在る空間、自らの決定をする場所、物理的空間、感情的空間のことである。

【14】性/ジェンダー、人種、セクシュアリティ/性的志向、階級、年齢、能力、宗教、親であること
性/ジェンダー、人種、セクシュアリティ/性的志向、階級、年齢、能力、宗教、親であること(子どもがいること)や関係性の地位に基づく差別、抑圧、排除、周辺化は許されない。この含意は、「政治的に正しい」言葉を用いることをはるかに越える。それはあなたの創った空間、あるいはあなたの居る空間に来て誰が居心地よく思えるのかを問い直すことである。

会議や社交の場で一番しゃべっているのは誰か。誰が身体的に、或いは存在によって空間を占めるのか。ダンス・フロアで、ライブの最前列のmosh pitにおいて、部屋において。アルコールのある環境でも安全に感じる人は、酒の出る場所で安全に思えない人がその空間で安全に思えるように何ができるのか。あなたはどういう言語を用いて、誰がそれを理解できるのか、誰がそれによって疎外されているのか。

どのような組織化のあるいは会議のプロセスをあなたは実践して、それはどのような理解を反映しているのか。どのような規範的な理解によって、あなたの態度、会話、意見、考えが導かれているのか。これが簡単なことではないことは分かっている。わたしたち自身の特権とわたしたちが他者を抑圧するあり方を理解するのは難しいことだが、わたしたち自身をそして互いを問いただすことは必要である。この作業の一部として、問い直されることの可能性を受け入れそれに応答する必要がある。

【15】受け入れること
「包括的(すべてを受け入れる、排除をしない、開かれている)」とはあなたにとって何を意味するのか。それは<あなたの>環境において、つまりあなたの構造や組織の仕方、政治的見解、考え、計画の内側において、人々が居心地の良さを覚え、参加を望み、安全だと感じることなのか。

あるいは、それは対話なのか、適応なのか。他の人がどう考えているのか、どうしているのか、なぜその人びとが受け入れられていると感じないのか聞いてみよう。なぜ参加しないのか、と。彼/女らの懸念を表明し、彼/女らの様式と構造にあわせる努力をしてみよう。変わること、学ぶこと、別のやり方と経験に向けて開かれているだろうか。

【16】コミュニティについて
コミュニティとは行動と結果への責任を取ることである。これはこのスペースにいる絶対的権利を含む、絶対的な権利を持つ人は誰もいないことを受け入れることも含まれる。

これが意味することは、あなたの存在によって不安を覚える人がいる場合、あなたがこのスペースから離れなくてはならない可能性を受け入れる必要があるということである。

重要なのは、これをあなたの権利の侵害とみなすのではなく、ラディカルなコミュニティを形成するために不可欠な手段として理解することである。

コミュニティが意味することは、信頼、開かれていること、平等な参加である。それは不安を感じる人たちと、起こるべきことへの<サポート>である。信頼すること、話すこと、問うこと、経過を確認(フォロー)すること。

もしも彼/女たちが自らそれをする意思が無いか、それが出来ないならば、それがあなたの友人、家族、あなたの尊敬する人であろうがなかろうが、そのひとたちの態度にたいして対峙する用意が必要である。(対峙を恐れてはならない。)その人と態度を区別して、これが抗弁ではないことを受け入れよう。

あなた自身と他者への<説明責任>である。

あなたやあなたの友人が多くの点で立派だとしても、時としてあなたや彼/女が誰かを不安にさせる、誰かを傷つけるようなことをしてしまうかもしれず、あなた-<わたしたちすべて>-はそれに対して責任を取る必要がある。

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